口ゴボとは?
口ゴボとは、唇を閉じた状態で、横から見たときに口元がポコッと盛り上がっている状態を指します。中には一見歯並びが良くても口ゴボになっていることもあります。
正面から見た時の歯並びが良くても、横から見た時に口元が前に出ていることもあり、自分で気づかず、写真などで横顔を見て気づかれる方も多いです。
原因
上顎または上下顎が前方に出ている
悪習癖
指しゃぶり、舌で歯を押す癖、口呼吸などの悪習癖によって、上の前歯または上下の前歯が前方に傾くことによって起こります
弊害
審美的に良くない
口元がポコッと出ていることで、鼻が低く見えたり、顎が引っ込んで見えたり、また、口を開いたときに歯が大きく露出し歯茎がみえたりといった、審美的なコンプレックスになることがあります。
虫歯や歯周病にかかりやすい
口ゴボの人は、自然に口を閉じづらく、口腔内が乾燥しやすくなります。これにより唾液の自浄作用が低下し、虫歯・歯周病のリスクが増大します。
食べ物をうまく噛んだり飲み込んだりすることができない
前歯が十分に機能せず、食べ物を噛み切ることが難しくなることがあります。食べ物を十分に噛み砕けないため食材に含まれる栄養素が吸収しにくくなったり、胃腸への負担も大きくなったりすることもあります。
治療
低年齢(混合歯列)の場合(主に小学生)
- 上下の前歯の傾斜を改善するために取り外しのできる装置を使う
- 悪習癖の改善を行う
永久歯が全て生えそろっている場合(中・高校生、成人)
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固定式の装置を使う
歯の表側にマルチブラケット装置をつけて、ワイヤーの矯正力により歯を動かしていきます。
金属の装置ではなく目立たないプラスチックやセラミックの装置をつけることもできます。歯の表側の装置を望まない場合には、歯の裏側に装置をつけることもできます(リンガルブラケット装置)。 -
取り外し式の装置を使う
ワイヤーやブラケット装置を使わず、コンピュータを用いて作製された透明なマウスピースを段階的(約2週間ごと)につけ替えることで歯を動かしていきます。
*成人の口ゴボの治療では、口元の改善を行うため、抜歯を伴う治療を行う可能性が高くなります。
口ゴボに関するよくある質問
口ゴボは、治さないとダメですか?
上顎前突や上下顎前突などを原因としている場合には、見た目の問題だけではなく、虫歯・歯周病リスクの増大、食べ物の消化吸収や顎関節への負担増大を引き起こすことがありますので、一度相談を受けることをおすすめします。
マウスピース型の矯正装置で治療できますか?
マウスピース型矯正装置での治療も可能です。しかし、口ゴボの治療では抜歯を伴うことが多く、場合によってはワイヤー矯正をお勧めさせていただくことがあります。