矯正専門クリニックと一般歯科の違い
矯正治療を検討する時に、矯正専門クリニックで治療を受けるか、一般歯科で治療を受けるか迷う方がいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、矯正専門クリニックと一般歯科の違いについて解説します。
矯正治療を受ける際、歯科選びに迷う方はぜひ参考にしてみてください。
矯正専門クリニック | 一般歯科 | |
---|---|---|
矯正医の勤務形態 | 常勤 | 非常勤 |
矯正治療の範囲 | 広範囲 | 限定的 |
診療内容 | 矯正治療のみ | 広範囲 |
診療内容設備 | 完備 | 限定的 |
1人あたりにかける時間 | 30分〜90分程度 | 30分程度 |
矯正医の勤務形態
矯正専門クリニックの場合
矯正医が常駐しています。そのため、予約が取りやすく通院しやすいでしょう。また、矯正装置が外れるなどのトラブルがあった際に急患対応してもらいやすい点が特徴になります。また矯正治療に関しては治療開始から終了まで一貫して同じ医師が対応します。
そのため、信頼関係が作りやすくコミュニケーションが取りやすいでしょう。
一般歯科の場合
矯正医が常勤している施設は少なく、ほとんどの場合は非常勤の形態になります。また非常勤の矯正医の診療頻度は月に1、2回程度であり、患者さんは矯正医がいる日に合わせて予約を取る必要があるため、一般歯科で矯正治療を受ける場合、日程調整に時間を要す分、治療期間が長くなる可能性があります。
矯正治療の範囲
矯正専門クリニックの場合
子供から大人まで全ての患者さんを対象に矯正治療を行います。矯正治療の知識が豊富なため、難しい症例にも対応し、表側矯正、裏側矯正やマウスピース矯正、小児用の矯正装置など、さまざまな治療法をご提案することができ、一人ひとりに合ったプランをお選びいただけます。
一般歯科の場合
矯正範囲が限定され、一部の治療法しか選択できない場合があります。場合によっては、希望の矯正方法が選択できないケースもあるでしょう。
診療内容
矯正専門クリニックの場合
基本的に矯正治療のみの診療になります。そのため、矯正治療以外の処置(虫歯や歯周病治療など)は行っていません。万が一虫歯や歯周病などがある場合は、他院で治療を終えてから再来院する必要があります。
一般歯科の場合
矯正治療に加えて虫歯や歯周病、被せ物や入れ歯治療などの治療を行っています。そのため、様々な治療が同じ医院で受けられます。
設備
矯正専門クリニックの場合
主に以下の設備が整っている場合が多いです。
- 3次元CT(歯根の形態、埋伏過剰歯や親知らずの位置を立体的に把握可能)
- セファロレントゲン(骨格的な問題を把握し、矯正治療目標を決めるために必須のレントゲン)
- デジタルスキャナーiTero(シミュレーションが可能)
- 矯正診断用ソフト(多様な矯正分析が可能)
上記は、矯正治療計画を立てるために必要な設備です。また患者さんの治療をより正確に短期間で終わらせるためのものでもあります。
一般歯科の場合
このような高価で精密な検査機器は日常的には必要ないので、ほとんど備えられていないのが実情です。そのため、矯正専門クリニックの方がより質の高い専門的な矯正治療が受けやすいと言えるでしょう。
1人あたりにかける時間
矯正専門クリニックの場合
1人あたりにかける時間が長い傾向にあります。一般的には、1人あたり30分〜90分程度の時間を割きます。
そのため、1回の治療でより多くの処置が受けられる可能性があるでしょう。
一般歯科の場合
矯正治療に加えて様々な診療を行います。そのため、1人あたりに30分程度の時間しか割けない傾向にあります。
複数回に分けて通院しなければならないケースがあり、治療期間が延びやすい可能性があるでしょう。